久しぶりに実家へ帰ったら、冷蔵庫に見慣れない茶色の瓶が何本も並んでいた。母に聞くとフォーデイズの核酸ドリンクで、週に何度か夜の集まりにも出かけているという。血圧の薬も、そのうち減らしたいと言い出した。宗教にでも入ったのかと不安になって、このページにたどり着いたかたもいると思います。
公式サイトや国の資料を調べた範囲では、フォーデイズと宗教団体のつながりを示す記載は見当たりませんでした。フォーデイズは東京の日本橋に本社がある、健康食品と化粧品の会社です。宗教のように見える原因の多くは、核酸で病気が治るという語りにあります。この語りは、2017年に消費者庁が違反と認めた勧誘の中身とも重なっていました。
この記事では、会社の素性と処分の記録を確かめたうえで、家族の目に映る場面ごとに何が起きているのかと、家族ができることをまとめました。
目次
フォーデイズは宗教団体ではなく健康食品の会社

最初に、フォーデイズがどんな会社なのかを公式の資料と国の記録から確かめます。
会社の素性
フォーデイズ株式会社は1997年に創業し、核酸ドリンクをはじめとする健康食品と化粧品を売っています(会社概要)。売り方は、会員が知人に製品を紹介して広げていく連鎖販売取引で、いわゆるマルチ商法にあたります。これは会社自身がコンプライアンスのページで明記していることです。
会員になるには、すでに会員になっている人の紹介が要ります。誰かに誘われて始める人が多く、身近な人づてに広がっていく売り方が、外から見ると信者が信者を連れてくる流れに重なって見えるのでしょう。
寺社の名前が出てくるわけ
フォーデイズについて調べていると、有名な神社や寺の名前と一緒に社名が出てくることがあります。宗教を疑う人がつまずきやすいところですが、公式のよくある質問を読むと事情が分かります。
会社は社会貢献のひとつとして、産経新聞社が主催する日本の伝統文化支援に特別協賛していると説明していました。寺社の名前は、文化財を守る取り組みへの協力として出てくるもので、特定の教えを広める活動とは別の話です。
2017年の行政処分
2017年11月、消費者庁はフォーデイズに6か月の取引停止を命じました(消費者庁の処分文書)。違反と認められたのは、勧誘の前に社名や目的を告げなかったことと、製品の効き目について事実と違うことを告げたことの2つです。
処分文書には、会員が実際に口にした言葉が残っています。知人の家を前触れなく訪ねて「ちょっと、上がってもいいですか。」と切り出した例や、「薬を飲むよりもこっちを飲んだ方が良いです。」とすすめた例がありました。消費者庁は会社に対し、製品にそのような効能はないと購入者全員に知らせるよう指示しました。
宗教っぽさの正体を探るなら、ここがいちばんの手がかりになると私は考えています。病気が治ると信じて人にすすめる熱は、信仰に近い強さを帯びるものです。そしてその語りは、国が誤りだと認めた内容でした。
家族の目にフォーデイズが宗教っぽく映る場面

家族がフォーデイズに不安を覚えるのは、たいてい暮らしの中のちょっとした変化からです。ここからは家族が気づきやすい順に、何が起きているのかと、そのとき家族ができることを見ていきます。
夜の集まりに出かける
Yahoo!知恵袋には、母が週に何度も夜の集会に出かけ、核酸ドリンクを毎日飲むようにと迫られるという中学3年生の相談がありました。飲まないと叱られ、受験勉強にも差し支えているそうです。
集まりの案内は、毎月届く製品に同封される会報や会員サイトで知らされます。同じ製品を使う仲間と顔を合わせ、体験を語り合う場は、本人にとって居心地のいい居場所にもなります。決まった日に通い、仲間と同じ言葉で語る姿は、家族の目には礼拝のように映るかもしれません。
とはいえ、集まりに出ること自体を責めると、本人は家族より仲間の側に寄っていきます。行き先と帰りの時間だけを聞いておき、夜道や体調を気づかう声かけにとどめるくらいでいいと思います。
薬より核酸ドリンクを頼る
フォーデイズは核酸を、生命の根源物質とも呼ばれる成分だと紹介しています。遺伝子や細胞といった言葉と一緒に語られるので、聞く側は体の深いところに効きそうな印象を受けます。処分文書にも、タブレットで遺伝子の映像を見せてから勧誘した例が出てきました。
一方で、会社のコンプライアンスのページには、サプリメントは病気の治療や症状の改善をするための薬ではないと書かれています。会社自身が薬ではないと断っているのに、売る人の口からは治るという言葉が出てしまう。宗教っぽさは、このずれから生まれています。
家族がいちばん気にかけたいのは、通院と薬がこれまでどおり続いているかどうかです。薬を減らしたいと言い出したら、自分で決めずに主治医に相談するよう伝え、できれば診察に付き添ってください。飲む量が増えていくのを見るより、受診が途切れていないかを見るほうが、本人の体を守れます。
毎月の箱が届き続ける
会員は毎月決まった製品を買い続けるのが前提で、休止できるのは連続2か月までです。3か月目からは自動で発送が再開され、休止や退会には変更依頼書の提出が必要です。使い切れないまま届き続けた箱が、部屋の隅に積み上がっていく家もあります。
箱が増えていく様子は、お布施を重ねているように見えて家族を不安にさせます。本人にとっては、やめると仲間との縁が切れるようで言い出しにくいこともあるでしょう。
話をするなら、責めずに箱の数と毎月の額を一緒に数えるところから入ってみてください。契約から20日以内なら、書面を出せばクーリング・オフができます。それを過ぎていても、入会から1年未満で、届いてから90日以内の使っていない製品は、中途解約のうえ返品できる決まりがあります(消費者庁 特定商取引法ガイド)。
フォーデイズと宗教のよくある質問
フォーデイズの核酸ドリンクは怪しい?
核酸そのものは体の細胞にある成分で、フォーデイズは機能性表示食品も出しています。ただ、どの製品も病気を治す薬ではありません。2017年の処分で、病気が治ると告げた勧誘は事実と違うと認められています。
フォーデイズと統一教会につながりはある?
公式サイトや国の資料を調べた範囲では、統一教会を含む宗教団体との関係を示す記載は見当たりませんでした。
フォーデイズをやめるにはどうするの?
休止や退会は、フォーデイズのお客さまダイヤルか会員サイトで手続きします。会社の対応に納得できないときは、全国直販流通協会の消費者相談室や、消費者ホットライン188が相談先です。188に電話すると、近くの消費生活センターにつないでもらえるので、一人で抱えずに済みます。
まとめ
フォーデイズが宗教なのかを、公式の資料と消費者庁の処分の記録から確かめてきました。
- 宗教団体との関係を示す記載は見当たらない
- 宗教っぽさの中心は核酸で病気が治るという語り
- 家族は通院と毎月の額を見守る
のめり込んでいる本人は、たいてい健康になりたい一心で続けています。その気持ちは否定せず、体と家計が守られているかだけは家族の目で見ておいてください。












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