林修の今でしょ 皇室

12月5日放送の「林修の今でしょ!講座 3時間スペシャル」は、皇室にまつわる特別講座。現在、生前退位が話題になっている天皇陛下ですが、「お休みの日に何をしているの?」「元号はどう決めているの?」など、あまり知られていない皇室に関する知識が身につきます。

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天皇陛下はどんな料理を召し上がっているのか

佐藤健が主演を務めたTVドラマ「天皇の料理番」をきっかけに、文字通り天皇の料理番という職業に注目が集まりました。

天皇陛下の料理番は、宮内庁管理部の「大膳課」というところに所属しています。

陛下および内廷の皇族方が召し上がる日常のお食事の調理・供進(天皇陛下に献上すること)のほか、宮中で催される饗宴やお茶会のおもてなし料理を担当するのが主な職務です。

和食が基本ですが、洋食や中華などにも幅広く対応するそうです。

天皇陛下および皇族方のお食事は、一般的に想像されるような、贅の限りを尽くしたものとは異なり、実に質素なのだそう。

昭和天皇は麦飯、さんまの塩焼き、きゅうりの奈良漬けなど、決して贅沢ではない素朴な家庭料理を召し上がっていたそうです。

麺類もお好きでときにはラーメンを召し上がることもあったとか。 

意外にも、私たちと変わらないような、庶民的な料理を口にされているのですね。

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決まった勤務時間はあるのか

天皇陛下の公務として以下のようなものが挙げられます。

○閣議決定された書類への署名や押印 
○外国の国王や大統領首相などとの面会
○着任した外国大使から書状を受け取る儀式
○首相や最高裁長官の親任式(何人も変わるから大変ですね…)
○大臣や大使など認証官の任命式(何人も変わるから大変ですね②)
○大綬章、文化勲章など勲章の親授式(サザンの桑田さんが真似して物議を呼んだやつです)
○諸外国への訪問

公務の予定を宮内庁HPで調べてみると、お休みは土日どちらかの一日のみということが多く、一般のサラリーマン(週休二日制)よりも休日が少ないようです。

また、一般サラリーマンの平均睡眠時間が約6時間とされていますが、天皇陛下の場合は仕事等で、毎日3~4時間という噂も。

ブラック企業並とネットで話題になることもあるほど、天皇陛下の公務というのは激務なのですね。

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皇室の方々の生活費はどうなっているのか

日本国憲法の第88条には「すべて皇室財産は国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない」とあります。

つまり、皇室の生活費を含むかかる費用一切は税金で賄われますが、予算については国会にて決められます。

そしてその内訳は下の通り。

①宮廷費(円遊会や宮中晩餐会の費用や全国各地を訪問する際の費用、皇居や御用邸などを維持管理する為の費用など公的活動におけるすべての費用)
②内廷費(天皇家の雇用人への人件費、衣食住費、災害見舞金、交際費、医療費など)
③皇族費(天皇家以外の皇族に支給されるものでそれら宮家の品位維持のための予算)

少し古いデータですが、2012年度会計によれば、

①が55億7996万円
②が3億2400万円
③が2億9128万円

となっています。しかし、これでも他の先進国の「王室」よりはかなり質素だそうです。

どんなところにお住まいなのか

天皇陛下と美智子さまのお住まいは御所といい、総面積は4940平方メートル(約1500坪)。居間、書斎、食堂などを含め17LDK。

皇太子ご夫妻のお住まいは、以前、天皇陛下と美智子さまがお住まいになっていた赤坂御所を改修した東宮御所。

秋篠宮ご夫妻、眞子さま、佳子さま、悠仁さまのお住まいは、平成9年に旧秩父宮邸を改装した8LDKです。

皇室の結婚式は一般人と何が違うのか

9月3日、赤坂御用地にて、秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さま(25)と小室圭さん(25)の婚約内定会見が開かれました。

プロポーズは、2013年12月に都内で食事の後、小室さんから眞子さまに「将来、結婚しましょう」と申し込んだことだったそうです。

このような皇室の方の結婚式というのは私たち一般人とどのように異なっているのでしょうか。

2005年、紀宮さま(黒田清子さん)の挙式と披露宴が行われた帝国ホテルの広報担当者によると、一般の利用者と皇族のウェディングの違いについて、「一点あるとすれば、警備についてです。ホテル側で警備を増やすわけではなく、宮内庁の警備の方がそのまま担当されます」と回答しています。

また1966年、三笠宮家の長女の挙式・披露宴が、さらに1983年、三笠宮家の次女の披露宴が開かれたホテルオークラの担当者によると、「一般のお客様との違いをあげるとすれば、お着物に関してです。宮内庁から持ち込みになさるのではないでしょうか」と答えています。

挙式までの準備期間に関しても、「SPなど警備の関係で、一般のお客様にかかる3カ月より長くなるのではないか」とのことです。

元号はどう決めているのか

現在、話題になっている「生前退位」。これを実現するには、皇室典範を改正して生前退位を制度化することや、天皇陛下の一代に限る形で特別に法律を制定することなどが考えられます。

つまり、現在の法律上は生前退位ができないのですね。

仮に、天皇陛下が生前に退位されて皇太子さまが新たな天皇として即位されると、元号が平成から新たな元号に変わることになります。

今では当たり前のように天皇が崩御すると元号が変わるとなっていますが、これは、明治政府が明治に改元した時に、一世一元の詔を発布したのが最初となります。

元号は1979年に公布された「元号法」によって決まります。これは

①元号について政令で定めること
②皇位継承のあった場合に限り改めること

とのみ規定しています。

そして、1984年に元号の選定について、具体的な要領が定められました。

①「候補名の考案」
内閣総理大臣が選んだ漢文学や国文学関連の大学教授ら有識者が2~5の候補を考案します。
その時、その意味・典拠等の説明を付して候補として提出されます。

②「原案の選定」
候補名を総理府総務長官、内閣官房長官、内閣法制局長官らによる会議において精査し、新元号の原案として数個の案を選定します。

この際留意することは以下のようなもの。

国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つもの
漢字2字
書きやすい
読みやすい
これまでに元号又はおくり名として用いられたものでない
俗用されているものでないこと

③「協議」
国民を代表する形で衆参両院議長の意見を聞くといった意味で全閣僚会議において、新元号の原案について協議します。

④閣議で決定

と、このような手順を踏むことになるのです。まず候補がいくつか選ばれてから後で協議・閣議の上で決定されるのですね、決定されるのですね。